戦闘的に走れ!

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2009年 06月 07日

オースティン・ヒーレー100と 魔法の鏡!

ご無沙汰しておりました。
5月も終わり、6月に入ってしまいました。

5月の半ば過ぎから、予期していなかった様々な出来事が沢山起きてしまい、皆さまのブログへのご訪問と投稿が、疎かになってしまいました。
過ぎ去ってしまった月日を振り返り、書き留めさせて頂きます。

★5月某日★
polyrhythmさん主催のLPMC第一回mtgに参加させて頂きました。
(カメラの知識は皆無で、写真のセンスはゼロという、そんな僕が参加してしまいました)
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ご一緒させて頂いた皆さま、楽しいひと時をありがとうございまいした。
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★5月某日★
ブログのお友達に、独身貴族である某氏がいます。
そんな彼の生活を改善しようと、彼の住んでいる街に、ゼンマイ仕掛けのお人形を持参して、遊びに行きました。

あまりにも急な訪問だったようで、他に用事があるとのことで、ゼンマイ仕掛けのお人形をお見せすることが出来ませんでした。

某氏に、電話で断られてしまった僕ではありましたが・・・。
お陰さまで、ゼンマイ仕掛けのお人形2体と、僕は楽しく遊びましたと、ご報告だけさせて頂きます。
(後悔しなくて大丈夫ですが、後悔するのは僕的には嬉しいことではあります・笑)
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★5月某日★
4月頃から、ダイエット中の僕だったのですが・・・。
1個ぐらいはと、許してしまったら・・・。
1個が2個になり、2個が3個になり、気付けば7個という、そんな優柔不断な自分に簡単に変身してしまいました。
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僕のダイエットはいい加減なことになり、今や体重増加中の再成長期を迎えています。

★5月某日★
仕事で、横浜に行きました。
この日は、もう殆ど乗る機会がなくなってしまっていた、レガシー3.0Rで行きました。
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このレガシーは、何をするにしても、とても便利なクルマだったのですが、最近は、乗る機会が極端に減って来てしまっていて、この1年あまりの期間では、3000キロほどしか走っていませんでした。
親友M君が、仕事で使うとのことなので、このレガシーを、M君に譲る約束をしました。

もし、何処かに不具合を抱えたまま譲ってしまうと、M君との友情にヒビが入ることになりそうなので、不具合を探す目的もあって、この日は、レガシーに乗って行きました。

久々にステアリングを握ったレガシーでしたが、M君に譲るのが、惜しくなってしまったほど絶好調のクルマでした。
この状態ならば、出会いから19年目を迎えている、そんなM君との友情にも、大きなヒビが入ることも無さそうで、ほっとしました。

過去の経験として・・・。
不具合箇所は全て伝えたつもりでも、その受け取り方に差があったことがありました。
僕に我慢出来る不具合であっても、他の方にすると、我慢出来ないことだったりすることもあるワケです。
だから、今の僕は・・・。
自分のクルマは、(いつでも気軽に仲良く話し合いが出来るような)本当の意味での親しい人にしか、譲らないと決めています。
そして、今の僕は・・・。
手放す相手が親しい友人であっても、たとえ見ず知らずの買取専門の業者さんであったとしても、抱えている不具合箇所の全てを修理してから、手放すことに決めています。

コストを掛けて手放しても、その掛けたコストが、そのクルマの買い取り相場に、上乗せされるハズがないのが、この世界の常識です。
でも、大袈裟に言うことが許されるならば・・・。
僕の人生の中で、もう何十年という、そんな長期間に渡って、この僕を楽しませ続けてくれている、そんなクルマに対する、そんな僕からの、ホンノささやかな御礼の気持ちなんだと思っています。

こんな書き方をしてしまうと・・・。
あたかも僕は、クルマに対して愛着を持っている、そんな超善人に見えてしまいます。

でも、残念なことに・・・。
僕は、(所詮はモノであると思っている)クルマに対して、1度たりとも愛着という感情を抱いたことがない人です。
だから、僕は、超善人なんかじゃないのです!

学生時代のバイト先であった、あの怪しい中古並行専門のクルマ屋さんで、自然と覚えてしまった、あの悪行の数々を、その後の社会人に成っても、知らず知らずと繰り返して来てしまったワケで、今にして思えば、見ず知らずの沢山の人達に、きっと大きな迷惑を掛けて来たのじゃないかと、反省している部分が多々とあって、それを今更ながら、許して貰おうと企んでいる、そんな単なる偽善者が、今の僕の本当の姿なんだと思っています。

もの心というのが芽生えてから、その後の今日の今日までの僕の人生の中で・・・。
僕は、クルマを趣味の1つとして、過ごして来ました。

まだまだ途中経過ではりますが、今日までに170台以上のクルマに乗り換えることが出来たことは、良きしにしろ悪きにしろ、クルマと接していることが大好きという大前提が有ったにしろ、雑学としての自動車業界の裏表を、完璧とまでは言えないまでも、今直ぐにでも、この業界にならば転職出来るぐらいの、その程度の最低限の知識を、見に付けていたからではないかと、僕は勝手に思っています。

ここで言うところの、最低限の知識とは、クルマを手放して後悔するとか、中古車を購入して後悔するとか、そんな不安感や心配心を抱くような、そんな場面に遭遇することが、完璧なまでに自然の結果として排除出来ていて、クルマと一緒に暮らしていていると、もしかしたら起こり得る可能性が有るという、そんなクルマに関する、起こり得るであろう、そんな全ての交渉事のたぐいに関することで、実際には目に目えない、影の部分のことを指してはいます。
この起こり得る、全ての事柄に関して、自分1人だけで対処出来るように成っていれば、業界人としての最低限の知識は持っているのではないかと、僕的には思っているワケです。

でも、こんな思考回路に基づいて、クルマと接していると、交渉相手の心の裏側なんかも、垣間見れてきてしまうワケで、相手にとってはクルマは単なる商品、中古車は相場ものというよりも、心理ゲーム的な要素が大半を占めるものと感じてきてしまい、僕にとっても、もうクルマは単なるモノでしかないと感じてしまい、大好きなクルマの筈なのに、その心とは裏腹に、クルマに対して、愛着が湧くというような、そんな人間的な感情の対象物とは、無縁の存在の単なるモノになってしまい、趣味の対象物という、そんな素敵で、素晴らしい存在で有るのだと判ってはいても、単なる商品にも思えてしまう、いつも冷静な自分が居て、僕の頭の構造は、ホントに壊れているのじゃないかと、思う時が度々あります。

数々の悪行を見てきた結果があって、そして、数々の悪行に自らも関わってきた結果があって・・・。
その、それぞれの経緯と結果を、僕の過去の出来事として、僕の胸の奥深くに、思い出として積み重ねて刻んで来た、行為そのものが、僕が今までに、身に付けて来た、クルマとの関わり方に関しての、冷静なまでに冷たい判断力の、その全ての感情の源になっていることは、明らかなことだと思っています。

今日の今日まで、こんなふ~な感情を抱きながら、大好きなクルマと接して来たことを、少しも後悔はしてはいませんが、仮に、僕が生まれ変わって、また人生を繰り返すチャンスを得られたとしたら、その時の僕は、クルマ関係のバイトだけは、選ばないとは決めています。
いいえ、あの怪しいクルマ屋でのバイトだけは、絶対に選ばないと決めているのです。
(もう時代が違うので、今では、そんな怪しく危ないクルマ屋さんの存在すら有りませんが)

もう1度だけ、繰り返させてください。
クルマと接して来て、今までに関わった、その全ての出来事に関して、僕は、全く後悔はしていませんが、ホンノ少しばかりは反省はしているみたいです。

横浜では、開港150周年を記念して、赤レンガでも催事が開催されていました。
この日の僕は、何故か現代のZなんかではなく・・・。
240ZG、コスモスポーツ、117クーペといった国産旧車に、とても惹かれていました。
それは、きっと・・・。
多少は、大人に成れたと思う、そんな自分で、もう1度だけ、あの時代を走ってみたいと、感じたからなのでしょう。
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さて、次は、やっぱり大好きな、クルマの話題になります。
★5月某日★
僕は、自動車免許を取得してから、30数年が経ちました。
どんなに少なく見積もっても、学生時代は、毎年50種類以上、そして社会人に成ってからは、毎年20種類前後のクルマのステアリングを握っています。
こんなふ~に振り返ってみれば、(重複した車種を除いたとしても)軽く500種類以上のクルマを、運転する機会があったと思っています。

そんな僕に、衝撃を与えてくれたクルマは、何台もありました。

ベスト10を選ぼうとすれば、そんなことも可能だとは思っていますが、ベスト1を選べと言われれば、それは、やっぱり中学の時に、夜中になると、父に隠れて無免許で乗り回していた、あの トヨペット・コロナ ということになるようで、初めて手を繋いだ、あの初恋の子Mちゃんを、今でも時々思い出すのと、同じようなことのようで、クルマの性能云々ということや、Mちゃんの容姿や性格云々ということよりも、何もかもが初めての経験で、心臓が破裂してしまうほど、ドキドキした、そんな自分だった、その瞬間を共にした、その相手のことこそが、後々になっても、深く印象に残るということに、僕の場合は成るみたいです。

最近の僕は、どんなクルマのステアリングを握っても、麻痺状態になっているようです。

多分、自ら勧んで作り上げてしまっている、僕のクルマに関しての日常的な環境が、過去も今もクルマと触れ合うことが中心に成り過ぎていて、もう何を運転しても刺激と感じられない、そんな鈍感な自分に、僕自身が育てあげてしまったみたいです。

50人の生徒が存在する、そんなクラスがあって、男子生徒は、僕と、もう1人の2人だけで、あとの残りの48人の生徒は、全て女子生徒で、女の子と話せることだけで感謝しなければ!という、男子校に通っていた、あの当時の僕にとっての、そんな基本的かつ、もっとも大切なことを、僕は忘れかけているのカモしれません。
(だから、暖かく、かつ気軽に僕にクルマを貸してくださる関係者様の皆皆様には、感謝の気持ちを忘れかけていると深く反省している最近の僕でもあります)

そんなふ~に、麻痺状態の僕だったのですが・・・。
この日は、記憶に残る運転したクルマのランキングで、いきなり僕のベスト10の上位に、ランクインしてしまう、そんな衝撃的なことが起こりました。

僕にとっての衝撃的な物語になったワケですが・・・。
この物語は、親友M君が、納車されたばかりのクルマで、遊びに来てくれたことから、始まりました。
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衝撃を受けた、このクルマに関しての、大雑把な説明から書かさせて頂くことにします。

フロントスクリーン(フロントガラス)は、下記の写真のように起こすことも出来るし、上記の写真のように、倒すことも出来ます。
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このクルマは、オースティン・ヒーレー100といい、僕が子供の頃に憧れ続けていた、あのオープン2座の英国車の1台になります。

オースティンという車名は、MINIが1番有名ですが、このオースティン・ヒーレー100は、MINIが登場する以前のクルマになります。
このオースティン・ヒーレー100は、あの有名なカニ目(オースティン・ヒーレー・スプライト)よりも、先に登場していて、4気筒OHVのエンジンを載せていました。
(オースティン・ヒーレー100・4気筒、カタログ写真から)
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カニ目(オースティン・ヒーレー・スプライト)の登場と同じ頃に(1959年)、オースティン・ヒーレー100(4気筒)は6気筒エンジンを搭載して進化して、後々には、オースティン・ヒーレー3000と呼称も変わっています。
(カニ目、1959年カタログ写真から)
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(まるで「CAR検」に出出題されてしまうような、面倒なお話ではありますが)
オースティン・ヒーレー・スプライトを「スモール・ヒーレー」と呼び、オースティン・ヒーレーを「ビッグ・ヒーレー」と呼ぶのが、一般的なのですが、4気筒モデルであったオースティン・ヒーレー100は、オースティン・スプライトが、まだ登場していない頃のモデルなので、オースティン・ヒーレー100は、オースティン・ヒーレー3000とは、外観は類似していても、厳密に言えば、「ビッグ・ヒーレー」とは呼びません。

(オースティン・ヒーレー100・6気筒、1956年カタログ写真から・・・102馬力・・・57年以降117馬力)
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簡単に覚えるならば、オースティン・ヒーレー3000を「ビッグ・ヒーレー」と呼びワケでもなく、6気筒エンジンが搭載されているから、ビックと呼ぶのでもなく、オースティン・ヒーレー・スプライトを「スモール・ヒーレー」と呼ぶことに対しての、排気量の違いからくる、ヒーレーの中での車格の違いから「ビッグ・ヒーレー」という呼び名になるようです。
(オースティン・ヒーレー3000、1960年カタログ写真から・・・・124馬力・・・61年以降132馬力)
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(オースティン・ヒーレー3000、1963年カタログ写真から・・・150馬力・・・68年生産終了)
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センターロックの鉄チンワイヤーホイールは、僕の子供の頃の憧れのクルマでした。

フロントミドシップに搭載されるエンジンは4気筒2660cc90PSなのですが、M君のクルマは、110PSを発揮するチューニングキットを組み込んだ100M仕様という、貴重なクルマになります。
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さて、運転することに対して、僕は、どんな衝撃を受けたのか、説明させて頂きます。
先ず、このクルマの工場出荷誕生日は、1954年6月30日ということで、まだ僕が生まれていない時に、生産されたクルマです。

キーを差し込んで、スタートボタンを押して、エンジンを掛ける儀式は、最近のクルマでも、普通の出来事になっていて、こんなことでは、僕は衝撃を受けたりはしません。

それよりも、フロントスクリーン(フロントガラス)を倒したまま走りだしてしまったら、僕の目線での視界は、こんな感じで、僕が、運転するのに必要とする、最低限の周囲の情報さえ、視界から消えてしまっていました。
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ドライバーズシートから、腰を浮かして、上半身だけ背伸びさせるという、なんとも滑稽なスタイルで運転すると、前方の視界は、この程度までは広がります。
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フロントウィンドウの上からではなく、ダッシュボードに取り付けられたルームミラー越しに捉える、後方視界は抜群で、バック走行が得意な僕としては、全ての公道を、バックのままで走行したほうが、安全に走れるのではないかとも、思ってしまいました。
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そして、このクルマの燃料計なんですが・・・。
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壊れているようで、いつも何処かで、ガス欠してしまって、立ち往生してしまう、そんな光景に憧れ続けている、そんな僕にとっては、この燃料計から得る情報から、ガソリン残量を正確に把握するのことが、とてつもなく難しそうで、この壊れた状態の燃料計を見て、こんな楽しみ方を、見落としていたと思ったのでした。
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経年変化からか、110馬力もあるクルマには、感じられませんでしたが、そこそこのパワーはあって、誕生から、半世紀以上過ぎた2009年の街中の、交通の流れを乱すような、そんな心配は全く不要でした。

今の時代の交通の流れに乗れないような、そんなクルマだったら、僕は、衝撃を受けたりせずに、単に、半世紀以上過ぎ去った、とても旧いクルマを運転したと、記憶に残っただけだったと思っています。

僕が、衝撃を受けたのは、クルマの性能そのものは、現代の世の中でも、交通の妨げに成らないほどあるにも関わらず、このクルマを、現代の交通の流れに乗って走らせることが、とても難しかったからなのでした。

生まれて初めて、クルマを運転した、あの時の、あの瞬間の感動が、このクルマにはありました!

つまり、自分の思い通り、自分の意のままに、クルマが操れなかった、あの時の、あの瞬間の感動が、このクルマにはありました。
左右に10センチ近くはあるのじゃないかと思う、そんなステアリングの遊びは、単なる旧いクルマの象徴ではあります。
大昔の映画で、クルマが登場する場面で、ドライバーがステアリングを左右に切って、常に修正している、あの場面を思い出させることはあっても、運転に対して、感動を与えるものではありませんでした。
(ただ、この遊びの大きさで100キロ以上で走りたいとは思いませんでしたが)

全長3880、全幅1540という、小柄なボディーからは、想像も出来ないほど、小廻が全く効きません。
ノンアシストのステアリングであっても、重さは感じません。
重くって、ステアリングを切れないのではなく、切っても小廻が全く効きません。
思い通りに成らない、女の子の魅力と同じように、思い通りには成らない、こんなクルマを運転することは、時には、とても楽しいことに感じる、そんな自分がいます。

では・・・。
何故、それほどまでに、運転することに対して、新鮮な感動を覚えたのかというと、数十キロ走ったとしても、完璧には、身体に覚え込ますことが出来なそうな、このシフトパターンによるところが、最大の出来事だったみたいです。
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右ハンドルであっても、左ハンドルであったとしても、フロアーシフト・マニュアルのシフトパータンとしては、乗り手を選ぶ、最高な仕組みなんじゃないかと思ってしまったワケです。

M君のクルマは初期モデルなので、3速のクルマです。
2速発進をすることは、可能であったとしても、クラッチに相当な負担を強いることになりそうで、ご法度です。

M君のクルマは、右ハンドルなので、シフトノブを、手前にチカラ強く引いて、ギアを入れることは、とても簡単な動作に成るのですが、その位置ではリバースです。
シフトストロークの長い、そんな時代のクルマですから、自分の感触だけを信じて、1発で1速に押し込むには、それなりの練習が必要そうです。

そして、3速の状態で、このオーバードライブのスイッチを入れれば、3速は、よりハイギアーに使うことが出来るという、70年代のMGBにも備わっていた、3速プラス1速という、そんなオーナーでないと、判らない仕組みになっています。
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そして、下記の写真を見て、これが何なのか、判る人は殆ど居ないのではないかと思っています。
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左のスイッチはスタートボタンですが、ステアリングの中央に君臨しているのは、ウィンカーのスイッチです。
このスイッチを右に入れれば、右のウィンカーが点滅して、左に入れれば、左のウィンカーが点滅します。
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曲がり終わって、ステアリングが戻ったからといって、ウィンカーの点滅は、自然には止まりません。
ウィンカーの点滅が、もう不要と、ドライバー自身が判断したら、このスイッチを元の位置に戻します。
とてつもないほど、原始的な仕組みなのですが、自分の意思で運転しているということが、低次元の世界でも、味わうことが出来て、街中を法定速度で走っても、このクルマのドライバーだけは、独りこっそりと、運転を楽しめてしまうのではないかと思う、そんな不自由な素晴らしいアイテムでありました。

クルマに対して、その運転方法を練習しなければイケナイという、そんな感動が、もう何十年も忘れかけていたワケで、そのことが、とても新鮮に感じて、そして感動したというワケなんです。

そして、チョットばかり、お茶をした後に・・・。
『帰りも運転していけば・・』
と優しく言ったM君ではあったけれど・・・。
「チョットばかり疲れちゃたから、助手席で帰る」
と言ってしまった僕でした。
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そんなワケで、ナビシートに座っていたのですが・・・。
ここで僕は・・・。
あることに気付きました。
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とても気になってしまい、帰ってから調べてみました。
右ハンドルの国、イギリスのクルマであっても、このオースティン・ヒーレー100は、左ハンドルの国、アメリカに輸出することを、目指して作られたクルマだったということでした。

つまり、センタートンネルの左端から立ち上がっている、このシフトノブと、このシフトパターンも・・・。
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左ハンドルの輸出仕様と同じ位置にあるようで、このオースティン・ヒーレー100の基本設計は、北米輸出をテーマにして、作られたのではないかということでした。

M君、今回もお世話になりました!
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★5月某日★
昔から、自分の願いが映り出せる、そんな魔法の鏡を、頼りにしていると信じている、そんな人に、届いていたらと、思っていました。
つまり、自分の思いを、誰かに判って欲しいと願っていた、そんな時代がありました。

今の僕に、長男から魔法の鏡が届けられたとしたら、きっと、こんなものが映っているハズと思い、長男を、大学から徒歩5分の場所に独り暮らしさせることにしました。

きっと、彼には永遠の思い出に成るのだと思っています。
(父親の希望で東京タワーが見えまる部屋ではあります)
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★5月某日★
大学時代に父親と冷戦状態だった 『次女MY LITTLE FLOWER PRINCESS 』 がいます。
今の僕に、次女から魔法の鏡が届けられたとしたら、きっと、こんなものが映っているハズと思い、次女にクルマを買ってあげました。
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こんなにも、嬉しそうな彼女を見るのは、久しぶりで、魔法の鏡遊びは、これからも僕のメインテーマに成りそうではあります。
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by seiuchi-porsche9 | 2009-06-07 13:13 | ウォラス walrus


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